これまで滞在したロンドンのエリアの感想

雑感

トータル2年半近くになるが、これまでロンドンのさまざまなエリアに滞在した。最初は西側からはじめ、日本人のなかでは治安がよくないと言われる南や東などでも暮らしてみたけれど、特に大きな問題はないことを感じた。

イーストロンドン(北東のみを指す)は元々ワーキングクラスが多く住んでいたところであり、開発が進んで近代的なエリアがちらほらあるものの、アフリカ・中東などからの移民が多く、治安も西側ほどよくないといったことが一般に言われている。

ウェストロンドンは、ミドルクラス以上が多く発展したところで、日本の駐在員のほとんどが北西部に住居を選んでいる。とはいえ、エリアによっては思ったより中東系の人々が多いところもある。

移民が半分を占めるロンドンだが、イギリス人はセントラルよりも郊外を選んで暮らす人が多いと言われている。

このマルチカルチュラルな感じこそがロンドンだけれど、せっかく来たのだからヨーロッパ感を味わいたいと感じる自分がいた。なので、「黒人が多い」といった書き方も、人種差別ではなく、そういった気分で書いていることを記しておきたい。

ロンドンは、通りが1本違うだけで治安が変わることも珍しくない。おもに駅名でくくっているが、軽く参考までに。

テムズ川を境に北と南に分けている。

北東

East India

Canary Warfのすぐ近くにあり、東京のゆりかもめ的なDLRが通る駅。新しくないけれど近年建てられた建物が並ぶ。若干だけど未来感のある静かな住宅街。買い物は不便だけど交通の便よく家賃は高め。中国人が若干多め。

South Quay

Canary Warfにある高層ビルが、普通のアパートの向こうに見えるのが新鮮。ちょっと寂しげな港町感があり、暮らしている人々の顔つきがちょっと疲れた感じ。

Hoxton

黒人が多いエリア。Shoreditchが近いけれど、アフリカ感が溢れている。

Upton Park

今まで暮らしたなかで一番しんどかったエリア。駅前は、インドのよう(インドに行ったことないけれど)。小競り合いとホームレスをよく見かけた。住宅街は、ゴミが散乱していることが常態化。

南東

Blackheath

郊外。グリニッジ近く。駅前はイギリスに来たなという気分になれる、小奇麗なところ。住宅街でも白人が多い。North Greenwichからのバスはいつも満員。モダンな家が少なくないエリア。グリニッジ公園が近いのもうれしい。

Woolwich Arsenal

黒人が多く、市がたっていて人の往来が盛んで活気がある。スーパー多くて日々の買い物には便利だけれど治安がよさそうな感じはない。人から聞いたところによると、ドラッグで有名なエリアとのこと。

Abbey Wood

黒人が多いエリア。住宅街で夜中の0時を過ぎても音楽がガンガン流れたパーティーを開いているときも。よく路上で喧嘩っぽい会話が聞こえてくる。それ以外はけっこう静かだけれど。

Lewisham

黒人が多いエリアだが、価格は手頃でBankに勤務する銀行員なども暮らす。モダンな高層マンションが駅前に並ぶ。National RailとDLR、バスが多い交通の拠点。ショッピングモールにはスーパー、ドラッグストア、靴屋、1ポンドショップなどがあり、屋外では日中賑やかなマーケットが開かれている。

Forest Hill

歴史的にミドルクラスが暮らしてきた街。いまは比較的きれいなエリアとそうでもないエリアが混在している。黒人が多い。近くのSydenhamにはメガサイズのSainsbury’s、やや小さめAldiなど集合していて便利。National Railも通るので、ストがあってもある程度Centreに行きやすい。少し遠いけれど。

セントラル

Farringdon

家賃は高いけれど、Zone1でどこにでも歩いて行ける便利な立地。オフィス街が近いがAngelとかも近い。近くにイタリア系の教会があるので、イタリア人が集っていた印象。

Waterloo

Zone1で聞いたことがある駅名ではあるけれど、グラフィティ(壁の落書き/アート)が多く、荒んだ雰囲気のあるところも。交通は当然ながらかなり便利。

北西

Finchley Road

大型Waitrose、Sainsbury’sと日本食材Natural Natural、日系ケーキ店がある土地。日本人をよく見かける。駅から坂を上がっていくと、昔からの豪邸が多い。散歩するなら西側だなと強く思わされる。

Primrose Hill

最寄り駅はロンドンの原宿Camden Town。スーパーは少し離れているものの、眺めのよいPrimrose Hillがあるのと、高級住宅街で建物が美しいこと、犬を散歩している人に上品な人が多いのが魅力。

Mornington Crescent

Camden Streetの端っこ。Camden Townからひと駅なのに、原宿感ゼロ。近くの小学校を見ると、黒人と中東系の児童が多い印象。大英博物館のあるEustonが歩いてすぐなのがうれしい。

Dollis Hill

ちょっと寂しげな雰囲気が駅前の住宅街には漂っている。しかし駅利用者は女性でもスーツケースを運ぶのを手伝ってくれるなど、親切な人が多かった印象。メジャースーパーがすぐ近くになかった。

Neasden

中東系の人が多い。いろいろ歩いてみたけれど、どこにいってもヒジャブしか見ない。それくらいの印象。多分言いすぎだけど。新鮮なイワシを安く売っている大きなTESCOとIKEAがある。

Kingsbury

Zone4、ジュビリーラインの終点近く。黒人、インド系など多く、どこの国に来たのだろうという気分になる。決して駅前は感じがよいわけではないけれど、治安は悪くないというホストファミリー談。

南西

Clapham Junction

デパートやおしゃれブティック、カフェがたくさんある。Clapham Common(公園)で寛ぐのが近隣住民の楽しみ。白人と黒人が多い印象。おしゃれエリアと移民感漂うところと混在。

Tulse Hill

黒人の街であるBrixtonが近く、白人はほとんど見なかった印象。元カウンシルフラットにいたせいか、深夜を過ぎてもガンガン音楽鳴らす住人がいたり、隣人が上半身裸でうろちょろしていたせいか、ちょっと不穏な雰囲気が町全体の印象につながってしまっているかもしれない。

便利なツール

Comprehensive information on local areas in London

郵便番号を入れると、そのエリアの人種や宗教の構成、どんな層が多いのか、治安、騒音などを表示してくれる不動産会社がつくったサイトが面白い。ただ実情とはけっこう違ったりする。生活レベルが低いエリアと出てきても、弁護士や医者が住んでいたりするので。

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